三寒四温

雑記

「花冷え」という言葉があります。
「寒の戻り」という言葉の類義語で、立春の頃には「寒の戻り」という語が使われ、4月初旬頃には「花冷え」という語が使われます。

冬は、等圧線が縦にならんだ西高東低の冬型の気圧配置が続きやすく、その結果、日本列島には冷たい北西からの強い風が吹きます。

一方、春になると冬型の気圧配置はしだいに減ってきて、高気圧と低気圧が日本に交互にやってくるようになり、北西からの強い風が吹きにくくなります。
さらに、冬に比べると日本列島にかかる等圧線の数はぐんと少なくなるため、だから春の風は穏やかなのですって。
だけど、春は高気圧と低気圧が交互にやってくるので、気圧配置は毎日のように変わる。

この気圧配置がコロコロ変わるのを、現代日本では「三寒四温」って呼ぶのですが
*実は、もともとの語源とは少し意味も状態も違うのだけどね
その気圧配置がコロコロ変わる状態、三寒四温を繰り返しながら、春を迎えます。

3日ほど寒い日が続いたかと思えば、次は4日ほど暖かい日が続き、そしてまた、寒い日が..
とそんな風に行きつ戻りつしながらも、じょじょに気温が高くなっていく。

綺麗な一直線のグラフを描くように日々ひたすら気温が上がっていって春になる、なんてことはなくて、この3寒4温を繰り返して春がやってくるんですよね。
そして、この三寒四温を繰り返す中で、じょじょに変化に身体が慣れていく。
3月~4月中旬までって、そんな時期なのでしょうね。

この春がやってくる気温変化の形って、人の成長や変化とよく似ているなぁって思います。

私たち人間って
一気に綺麗な直線グラフで変わっていくこと
# 精神的なものにしても、身体的なものにしても
あるいは、いきなり階段の1段目から100段目に上がること
そんなことを求めがちだけれど…

現実的には3歩進んで2歩下がる…なんてことをしながら
少しづつ、ある日気がついたら「あれ?私も変わってきたものだなぁ」なぁんて気づく。

そんなもんだし、それくらいがちょうどいいように思います。

例えばダイエットだって、一気に10キロとか痩せちゃうと、皮膚が追い付かなくてたるんだりするじゃない?

様々な体験で痛い思いをしたり、喉元過ぎればなんとやらで痛い思いから学んだことを忘れてしまったり
でも、それは痛い思いをする前とは、忘れてしまってもどこか少し違っているし
何かのきっかけで、また思い出してハッとしたり…

人も、そんな三寒四温を繰り返しつつ
無意識的に自分の環境などと調整しながら、その人なりの適切な形になっていくように思うのです。

行きつ戻りつしながらも確実に春はやってくるように、自分の成長や変化における3寒4温ってあるけれど
*ダイエットだって、いわゆる停滞期と呼ばれるものがあるしさ
それでも春に確実に近づいていくことを信じて、こつこつと歩いていけるといいねって
それを続けられる人が、長い目で見た時に、より綺麗な桜を咲かせるなって
クライアントさんや生徒さんたちを見ていると、しみじみそう思います。

 

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